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最新の矯正治療

目立たない矯正



永久歯の矯正治療では、個々の歯にブラケットを装着し歯を三次元的にコントロールします。これはマルチブラケット装置と呼ばれ、歯の表側に装着する場合と、歯の裏側に装着する場合があります。


歯の裏側のマルチブラケット装置

歯の裏側のマルチブラケット装置はほとんどすべての症例に適用可能であります。当院では顔面骨格と歯列の三次元診断に基づき、個々の患者さんごとにブラケットを調整することで、歯の表側のブラケット装置の場合と同等の治療期間で良好な治療結果が得られております。

治療例

前歯のでこぼこと前突を気にして来院された患者さんです。
治療前、治療中、治療後の口腔内写真を示します。治療期間を通し前歯の表側には装置を付けないため、外からはほとんど見えません。写真にあるように、奥歯は歯の外側にも装置が付く場合があります。


最初に歯の移動計画を立案します。本症例では、前歯のでこぼこと突出を解消するためのスペースが必要であり、歯を抜かずに奥歯を後方へ移動し治療することを計画しました。診断時()と治療目標()の重ね合わせより、歯の移動方向と移動量を予測し、治療を開始しました。


上の歯列を内側から見たものです。当初、口蓋(上の顎の内側)にLingual Archを、奥歯の外側にブラケットを装着し奥歯の後方移動を行いました。奥歯の後方移動は矯正用インプラントを固定源としており、これにより歯を抜かなくても適確な矯正治療を行うことが可能となります。
奥歯の後方移動が進んだのち、前歯の裏側にブラケットを装着し配列しました。

治療前後の側面のX線より、奥歯が予定通り後方移動し、前歯の前突も予定通り改善されたことが分かります。

お口を閉じたときの突出感や緊張感も改善し、口元がより自然な感じとなりました。


個々の患者さんごとのブラケット調整

歯の裏側の形態は表側のように平面ではなく一定していないため、それぞれの患者さんに合うようブラケットの内面を調整し装着する必要があります。
当院では歯列模型の三次元診断の結果をもとにブラケットを調整し、適切に位置付けております。

  • 歯列の型を取り、三次元分析を行い治療目標としての歯列弓のテンプレートを作成します(2)。
  • 歯列石膏模型を分割後テンプレートに合わせ、治療後の歯列模型を作製します(3)。
  • 模型上で最終的な矯正ワイヤーを作製し、ブラケット内面を調整します(4)。
  • 出来上がったブラケットがきちんと歯に装着されるよう、歯の噛む面にコアを作製し(5)技工操作を終了します。
  • ブラケットは接着剤で各歯に装着され、歯冠コアを撤去し矯正治療が開始します(6)。

適切にブラケットを装着することで、良好な結果が得られます。

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透明なマルチブラケット装置

一般的に全ての歯の表側にブラケットを装着する装置を、マルチブラケット装置と呼んでいます。ブラケットは通常金属性でありますが、患者さんの審美面の要求からプラスティック性やセラミック性の審美ブラケットが開発されてきました。審美ブラケットは金属性と比べ機能面でやや劣ることが指摘されていましたが、近年の歯科技術の進歩によりほとんど遜色ない製品が供給されるようになりました。
当院ではより快適に矯正治療を受けていただけるよう、前歯はセラミック性の審美ブラケットを使用することを標準としております。

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クリア・アライナー

近年、従来のブラケット装置ではなく歯全体を被う透明な装置クリア・アライナーによる治療が試みられております。
模型を分割することで個々の歯の位置を修正し、これを用い装置を作製します。装置の形は模型に合っており、お口に装着すると歯に力が加わることで矯正力を発揮します。装置が安定するとともに、歯列は次第に模型で修正した形に配列してきます。
現在、コンピューターでシミュレーションし段階を追って歯を移動するシステムが試みられております。かなり色々な症例に適応され始めていますが、細かい歯の移動が十分行えないことや垂直的なコントロールができないことなど、問題点があることも事実です。
当院では、治療の最終段階で最終調整に利用することが多く、全てをクリア・アライナーで治療する症例はありません。
いずれにしろ、一つの装置でどのような症例にでも対応できることはありません。装置にはそれぞれ特徴があり、状況に応じ使い分けているのが現状と考えられます。

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